トライアンフTR6C 1968年式です。
現在小排気量用と思われる集合マフラーが付いて、とても静かです。
これからオーナーの希望通り、2本出しにするのですが、エキパイは社外の物を使用して、サイレンサーのみを製作する予定です。
さー、どんな形状にしようかな~?音質も大切だと思います。
2001年3月22日
楕円のサイレンサーにすることにしました。
丸のものに比べ手間は掛かりますが、オフセットもさせたいし、見た目も良いのでは?
ということで、まずはサイレンサーの楕円のふたを作ります。
型を製作してプレスで押して成型します。
ちなみに材料はSUS304のt=1.2mmです。
と言う事で、蓋ができました。サイズは8*65*90です、4ケ製作。
今回はここまで
次回の予告
この後エキパイがはいる穴を開けるのですが、ただの穴だと強度が出ないので
バーリング加工をします。お楽しみに!
2002年3月23日
さて、バーリングです。この加工は良く使われるので皆さんも見かけたことあるでしょう?
レーシングカーなんかのフレーム補強やパネルなど、薄い板厚に強度を出したい時などによく使われます。
よく、強くしたいから板厚を厚くしてほしいなど注文されますが、ぼくはなるべく軽くても強度が出せるように心がけています。
そうしたほうが、クルマもバイクもかっこ良くなるし、性能も良いでしょ、だいたいにして色っぽいのが好きなのです。
通称ケトバシと言われるプレスに、型をセットしてプレスし、成型します。
もちろんその前に下穴をあけておきます。
バーリングが出来ました。1つはオフセット、もう一つは真中に開いています。
さて次はパイプでも作りますか!
パイプは沢山の種類を在庫するのが貧乏ショップにとって大変なので、少量使用する場合は3本ローラーという
機械で板から巻いて作ります。
テールパイプ、サイレンサーの側、エキパイのインローするところなど・・・
古臭い、単純な機械ですが、便利です。皆さんも1家に1台如何ですか?
3本ローラーです。パスタでも作れそうですね!
サンプルですが、いくつかパイプが出来ました。
つなぎ目は、TIG溶接機でつなげます。
楕円のパイプは、丸く巻いた後プレスでつぶしました。
次回は消音する部分のパンチングパイプなどをレポートする予定です。
2002年3月29日
突然変更!!
製作していくと、思わずいまいちだな~と納得できなくなり、独断で形状を変更する事にしました。
大体の形状が出来てきたのですが、車体に借り付けして、ムムム。
これがもう1本付くとなるとだいぶ大げさになるぞ!
今回は、オーナーの希望もあり、集合させる予定はないのです、一つの楕円サイレンサーでまとめればまあまあかなー?と思うのですが。
ここで思い切って形状変更です!せっかく型まで作って・・・でも人間、思い切りも必要です。
ということで、テーパーメガホンタイプを製作してみました。
製作工程がだいぶ省略されてしまいましたが、テーパータイプは型など必要とせず、3本ローラーで丸めれば良いのです。
でも今回材料がSUS304 t1.2ミリもあったので巻くのが大変!ひ~ひ~
と言う訳で、サイレンサー本体が出来上がりました、この後消音器を製作して挿入する予定です。
じゃんじゃじゃ~ん。どうでしょう?かっこいい?かっこわるい?
人間と言うのは大体出来てくるとすぐに付けてみたくなるようで、消音器が出来ていないのですがとりあえず取り付けました。
さらにこの状態でEngをかけてみますと、そりゃーまー大変、爆音です。当たり前ですね。
次回、消音器を製作して、音質を整えたいと思います。
4月16日 完結編です。
サイレンサーを製作しました。
もちろんパンチングも全て手巻きです。(すし屋じゃないよ!)
グラスウールを巻いて、挿入しました。
その他、細かいステ-などを製作して完成となりました。
音質は??
かなり大きな音になりました、音質もまあまあで、W1SAみたいな歯切れの良いサウンドです!
一応今回で製作記はおしまいです、なかなか更新出来ませんでしたが、ありがとうございました。
次回は何をレポートしましょうか?
ご意見、リクエストなどありましたらお聞かせください!
その後、オーナーの希望によりマフラーガードを製作し、タンクとフェンダーをカスタムペイントしました。