当時のパーツが少々残っている。エンジン屋のプライドとして、エンジン内部のパーツに関しては一切社外パーツの使用が認められなかった。
（他チームはほとんどタケガワ社などの社外パーツ構成）
それが暗黙のルールだった。
ある日、僕が部品屋で社外のパーツを購入してきた事があったが、
名古屋氏に物凄く怒られたのを覚えている。（その場で捨てた）
自分達の信念を貫き、魂をつぎ込んだ。
当然その頃ハタチそこそこだった自分には開発能力も無く、
ただただ先輩の名古屋さん、大沢さんの指示の元作業に没頭した。
写真の説明
純正ヘッドはアルゴン溶接で整形されたハイコンプレッショ仕様
（最後はブローして壊している）
確か 13：１位の圧縮比だったと思う。
スタッドボルトは10ミリに変更した。
キックのスプラインが何度もなめてしまい、キックを溶接してしまった。
カムは何本もテストされ、バルタイも幾度と無く変更した。
結果、削りだしてオリジナルプロフィールで製作した。
スライド式のカムスプロケットを採用。
バルブはトヨタの4AG用を改造流用したビッグバルブ仕様。
スプリングは忘れた・・・
ピストンも最終的には社外は捨てて、ホンダ純正CB400用を改造流用した。
硬質アルマイト処理などを施した。
クランクはCD90用を改造してストロークアップを図った。
コンロッドは軽量して、タフとライド処理を施した。
また、おにぎりクランクの形状は
堀口内燃機さんにウエイトを算出して頂きダミーウェイトを製作し、
バランスを取って加工した。
あれから20数年・・・・・・
信念はあまり変わらないつもりだが、体力だけは衰えてきている。
本田さんから素材を提供して頂き、名古屋氏にプライドを教えて頂いた。
すんだ
